とあるDTPオペレーターのInDesignスクリプト備忘録

デザイナー上がりですがいまはDTP命。InDesign用スクリプトの解説などを綴っています。読者登録して戴けると励みになります。

地味だけど、意外に便利かもしれないスクリプト

実際にInDesignを使っての作業中、しょっちゅう忘れてしょっちゅう確認するようなことってありますよね。
たとえば「あれ…見出しの色の配合ってなんだっけ…」とか「ここに置く画像の高さは…」とか「あのショートカットキー忘れちゃった」とか。

そういう場合は仕様書やモニタに貼った付箋を見たりするのでしょうが、私はInDesignのアラートをメモ的に使っています。

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任意の場所にメモのテキストファイルを置いて、そのテキストファイルの中身をInDesignに表示させているというわけです。

自分専用のメモ用途はもちろん、たとえばチーム制で作業している場合は、社内ネットワークの共有ディレクトリにテキストファイルを置いてみんなでアクセスするようにすれば、共有すべきことを随時更新・随時確認できるというホワイトボード的な運用も可能かもしれません。
チームリーダーが変更になった書式、新たに追加されたルールなどをmemo.txtに書き込んで上書保存、作業者はショートカットキー一発でその確認をする(このスクリプトはキーボードショートカットに割り当てた方が使い勝手が良いと思います)…といった感じに。

このスクリプトのキモは、スクリプトの知識がない人でもメモを更新できるという部分です。
テキストエディタさえ使えれば、誰でも随時メモを編集することができちゃいます。

以下のサンプルは、「Dドライブのルート」にある「memo.txt」というテキストファイルを読みに行く仕様です。

var fileObj = new File ("/D/memo.txt");//Dドライブのmemo.txtを読む
var flag = fileObj.open("r");//読取りモードで開く
var myArray = [];
if (flag) {
    while(!fileObj.eof) {
        var txtItem = fileObj.readln(); // 1行ずつ読み込む
        myArray.push (txtItem +"\n");//改行コードを入れつつ配列に格納
    }
}
var arraySt = myArray.toString();//配列を文字に変換
var result = arraySt.replace (/,/g,"")//区切り文字を消去
    alert (result);

※もしスクリプトを使用される場合は自己責任でお願いします。いかなるトラブルも補償いたしかねます。